翌朝疲れが取れていないは睡眠の質が悪い睡眠の質を上げるには
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「たくさん寝たはずなのに疲れが取れない」と感じたことはありませんか?

睡眠時間を確保できているにもかかわらず、翌朝疲れが残ってしまう方は、睡眠の質が良くない可能性があります。睡眠の質を上げるために、睡眠環境や生活習慣を見直しましょう。

良質な睡眠とは

良質な睡眠は、以下のような睡眠のことです。(厚生労働省「より健康的な睡眠を確保するための生活術」より、引用)

◯個人に必要な睡眠の量(時間)が確保され、日中に眠気や居眠りが生じない
◯ノンレム−レム睡眠のサイクルがある程度規則的で、途中で目をさますこと(中途覚醒)が少ない
◯就寝してから(寝床に入ってから)入眠するまでに過度の時間を必要としない

人は、ぐっすり眠ることでその日の疲れをリセットしますが、寝付きが悪いと深く眠れないため、疲労が回復しません。前日の疲れが残ったまま目覚めるため、翌朝もすっきり起きられないでしょう。

日々の疲れの回復には、「良質な睡眠」が不可欠です。

睡眠の質が悪いことによるリスク

睡眠の質が悪いと、心や身体に悪影響を及ぼします。

病気の発症リスクが高まる

糖尿病や高血圧、慢性疲労症候群などの生活習慣病をはじめとする病気の発症リスクが高まります。すでに病気を発症している場合は、さらに症状が悪化することもあります。

免疫力が下がる

普段からよく眠れていない人は、しっかり睡眠を取れている人に比べて風邪を引きやすいといえます。深く眠れないことで疲労が溜まり、免疫力が下がることが原因です。

集中力が低下する

良質な睡眠は、身体だけでなく脳の疲れも回復させます。しかし、睡眠の質が悪いと脳の疲れを完全に取ることができません。脳の疲れが取れないことで記憶力や判断力が落ち、仕事や作業に集中できなくなります。

心の不調の原因になる

集中力が落ちると、仕事や家事のパフォーマンスが低下します。パフォーマンスが低下することで、気分が落ち込んでしまう人もいるでしょう。睡眠の質の悪さは、心に不調をきたす原因にもなり得るのです。

生活習慣を整えて質の高い睡眠を

睡眠の質を高めるために、まずは生活習慣を整えることから始めましょう。

太陽の光を浴びる

人は、太陽の光を浴びることで「体内時計」を調整します。体内時計は、人が1日の生活リズムを整えるにあたって重要な役割を果たしています。

体内時計のリズムが崩れると、「朝起きられない」「夜眠れない」といった状況に陥ります。朝起きたら、なるべく早く太陽の光を浴びて体内時計をリセットしましょう。

運動する

適度な運動は身体に心地よい疲労感を与えて、それが深い眠りにつながります。しかし、寝る直前に激しい運動をすると、脳が興奮してしまい、かえって寝付きが悪くなることがあります。就寝時間の3時間前を目安に、軽い運動を行うのがおすすめです。

湯船に浸かる

お風呂に入る際、シャワーだけで済ませていませんか。睡眠の質を上げるためには、湯船に浸かることをおすすめします。ただし、運動と同様に寝る直前に入浴すると、寝付きが悪くなることがあります。就寝時間の2〜3時間前を目安に入浴するようにしましょう。

同じ時間に起床・就寝する

仕事のない休日は、つい二度寝をしたくなるものです。しかし、寝すぎると夜に眠れなくなってしまいます。体内時計を狂わせないためにも、休日もできる限り平日と同じ時間に起床・就寝するようにしましょう。

ぐっすり眠れる睡眠環境づくり

良質な睡眠には、寝具選びや寝室の空間づくりも重要です。快適な睡眠環境をつくり、睡眠の質を高めましょう。

自分に合った寝具を選ぶ

「枕の高さが合わず首が痛くなる」「ベッドのマットレスが固くて腰が辛い」といった悩みは少なくありません。このように自分の身体に合わない寝具を使っていると、睡眠の質が下がります。自分に合った寝具を選んで、就寝中の身体の負担を減らしましょう。寝具は、質感ややわらかさなどにこだわるのもおすすめです。

アロマや音楽でリラックス

アロマや音楽で、寝る前にリラックスできる空間をつくる方法もあります。ラベンダーの香りは、心を落ち着かせてくれる効果があるといわれています。部屋で流す音楽は、ジャズやクラシック、ヒーリング音楽など静かで落ち着いたものを選びましょう。

暖色系の照明に変える

就寝前に部屋が明るいと光で脳が覚醒してしまい、寝付きが悪くなります。寝る前は部屋の照明を白色系から暖色系にして、脳を落ち着かせて就寝に備えましょう。

寝る前の「スマホいじり」を止める

寝る前に、スマートフォンをいじってしまう人は多いでしょう。しかし、スマートフォンの光は脳を興奮させるため、寝付きが悪くなります。また、スマートフォンから得る情報そのものも脳を覚醒させます。睡眠の質を上げるために、寝る前のスマホいじりは止めましょう。

睡眠の質を上げて健やかに過ごそう

「疲れが取れない」と感じる方は、睡眠の質が下がっている可能性があります。睡眠の質が下がると病気を発症する、気分が落ち込むといったリスクは生じるため、注意が必要です。睡眠の質は、生活習慣や睡眠環境を整えることで上がります。この記事の情報を参考に、睡眠の質を上げて心身ともに健やかに過ごしましょう。

文・WELLXiL編集部