
ブラック企業への入社は、避けたいものです。実はブラック企業には特徴があるため、ポイントを押さえておけば、入社前にある程度は見極めることができます。自分を守るためにもブラック企業の実態を知って、入社しないようにしましょう。
ブラック企業に定義はあるのか
「ブラック企業」に明確な定義はありません。一般的には、労働者に対して長時間労働やノルマを課す、給与を支払わない、パワハラが横行している、コンプライアンス意識が低いとブラック企業といわれます。
ブラック企業に就職しないためには、その特徴を正しく把握して、求職時に選択肢から外す必要があります。
ブラック企業 あるある5選
ブラック企業にはホワイト企業にない特徴があるため、それを事前に把握すれば入社を回避できるでしょう。自分を守るためにも、ブラック企業の「あるある」をしっかり押さえておきましょう。
離職者が多い
離職者が多い場合、ブラック企業である可能性が高いといえます。見分ける方法としては、「常に求人募集をしている」ことが挙げられます。辞めた人の穴を埋めるために、求人募集をしているのです。
募集をしてもなお、社員がやめていくので、常に求人を出さざるを得ない状況が続いています。単に人気がないということも考えられますが、常に求人サイトや求人誌に掲載されている企業には注意してください。
年間休日数が少ない
ホワイト企業の年間休日数は120日前後ですが、ブラック企業は年間休日数が少なく、100日以下のところもあります。また、ブラック企業は休日出勤が常態化しており、休日に呼び出されることも少なくありません。
前述の通り、常に人が足りていない状態です。そのため一人一人の業務量が多く、平日に終わらない業務を休日に取り組むことで補っています。
また、体育会系出身の人が多い会社では、休日に上司や先輩にゴルフや飲み会などに付き合わされて、自分の時間を確保できないこともあるでしょう。
このように年間休日が少ないのもブラック企業の特徴です。
居心地の良さをアピールするフレーズを使う
「アットホーム」「和気あいあいとした雰囲気」など、居心地の良さをアピールするフレーズを求人募集に記載していることもブラック企業の特徴です。これらフレーズは、アピールできる会社の強みや特徴がない場合に使われることが多く、求人サイトで見かけたら注意が必要。
また、「アットホーム」「和気あいあいとした雰囲気」というフレーズは、人間関係が良好で、助け合いながら仕事を進められる環境であることが伝わります。これがホワイトなイメージを与えるため、ブラック企業は求人媒体で居心地の良さをアピールするのです。
また精神論でアピールする企業にも要注意です。「根性」「気合」などのフレーズが求人サイトに記載されている場合、体育会系のブラック企業である可能性があります。
体育会系のブラック企業は一人一人の仕事量が多かったり、上下関係が厳しかったりと、人によってはカルチャーフィットしない可能性があります。
書類が適切に管理されていない
オフィスが整理されておらず、重要書類を適切に管理していない企業は、ブラック企業である可能性が高いです。例えば、人材派遣企業では派遣登録するスタッフの個人情報を管理しますが、デスクの上に個人情報が記載された書類が山積みになっている企業は信用できません。
法人としてやるべきことをきちんとしていない企業は、ブラック企業である可能性が高いのです。書類に限らず、「管理」ができない会社は、その他の部分でも抜け漏れがあるため、信用できないでしょう。
求人に掲載している給与が高い
「入社初月から月給40万円」など、年齢やキャリアに関係ない記載がある企業には注意しましょう。例えば、基本給が15万円、その他25万円はみなし残業代やインセンティブが含まれている可能性があります。
一見給料が高く好条件に見えますが、ブラック企業では、みなし残業時間以上に働かされるケースが多く、労働時間に対して報酬が見合わないことがよくあります。
ホワイト企業であれば、残業代は実際に働いた時間に対して支払われます。しかし、ブラック企業では、「みなし残業代」として、基本給に含めた上で、超過した時間は上限を設け、それ以上支払わないシステムを採用しているのです。
ブラック企業の特徴を理解することが大切
「ブラック企業」に明確な定義はありません。一般的にはセクハラや長時間労働、給与の不払いなどがあり、労働者を人として扱わない企業がブラック企業と呼ばれます。ブラック企業には、人の入れ替わりが激しいため常に求人募集を行っている、求人募集で「アットホーム」など居心地の良さをアピールするフレーズを多用するといった特徴があります。
大手企業でもブラック企業はあり、近年は労働者が適切な環境で働けるよう「ブラック企業大賞」が発表されるようになりました。ブラック企業の特徴を把握して、就職や転職では避けるようにしましょう。